2009/06/02 (火)
テーマ:金融商品取引法
6月1日より、改正金融商品取引法の施行により「ファイアーウオール規制」の緩和がなされる。ちなみに、これはパソコンの話ではない。
ファイアーウオール規制というのは、同一金融グループの銀行や証券会社の間で、法人顧客の情報の共有や役職員の兼職を制限するものだ。
このような規制がなぜ存在するのか。銀行が融資を行う場合を例に考えてみよう。銀行が企業に融資を行う際に、当該企業の内部情報を得たとしよう。その内部情報が証券を売買するグループ会社に伝わることによって、融資対象となる企業との間に利益の相反が発生する場合がある。そのような事態を防ぐために、ファイアーウオール規制が設けられているのだ。
ファイアーウオール規制の緩和により、金融機関と証券会社の間で法人顧客の融資や預金、資産状況などの情報を共有できるようになる。また、役職員の兼職も解禁されるため、営業職員が銀行と証券両方のサービスを行うことも可能だ。ただし、当該情報を共有されることになる顧客側の承諾は必要ということはいうまでもない。
業界内の反応は早い。みずほフィナンシャルグループ(FG)が7月を目標に、グループ傘下のみずほコーポレート銀行に銀行と証券業務を一体で行う部署を発足させ、職員に銀行とみずほ証券の役職を兼務させるということを発表している。
しかし、このような緩和によって利益の相反が発生するという不安はある。そこで、改正金融商品取引法では利益相反取引を防止するための管理体制強化や、証券会社への優越的地位乱用の禁止を定めている。
個人的には不安な点もあるが、銀行と証券のサービスを組み合わせたビジネスが発達することに期待しよう。
